私のコンサルティングにおいては、ITのシステム導入を薦めたりはしません。

社員が数名で経営されている店などではもちろん○○システムなんぞ入れなくても何とかなってますでしょうし、

社員が10数名以上いる会社では、パソコンを持っていない所はほとんどなく、

かつ何かを販売するには販売管理システムを、在庫を抱えている会社では在庫管理システムをパソコンに導入しているはずです。

まだ電卓を使っていたり、手作業で伝票処理をしている会社は市販のソフトを購入して作業効率化を図りましょう。

 

ということで、今ではほとんどの会社では市販ソフトもしくは多少安価なシステムが入っていると思われますが、

そのような会社に「○○システムを導入して作業効率化、労働時間の削減、経費削減しましょう!」と宣伝してくるコンサルタントがとても多いようです。

私もIT導入・ICT導入を得意とするコンサルタントの方を知っておりますが、その方たちはマトモ(真っ当)にビジネスをされている方です。

そのようなマトモにビジネスをされている方々も恐らく「同類にされたくないなぁ」と嫌がる”なんちゃってコンサルタント”が存在します。

 

なんちゃってコンサルタントの手口はこうです。

生産効率の悪い会社に対して「ウチのシステムを導入すれば1時間あたり○分の時間節約効率になります。これを時給換算にすると御社では○○万円、年間ベースで○○千万円」の節約になりますので、このシステムは2年お使い頂ければ償却でき、3年目以降は節約がそのまま利益になります。」とシステムを売りつけます。

他の例で言えば、システムそのものの単価は安くても、FAXやプリンターのような周辺機器と連動させたシステムで、FAXトナーやプリンターカードリッジの交換(消耗品の購入)でメーカーからバックマージンを取るようなテもあります。

 

果たしてこのようなシステムはどれほど効果があるか?といえば、効果のほどは2割レベルだと思います。

2割の根拠は、というと、たいていのシステムはパッケージ化されていて、元々が大企業向けに作られたもので、中小零細企業ではその機能のうち2割程度しか使い道がないからです。

それでもパッケージ化されたシステムを2割しか使わなかったとしても、オーダーメイドのシステムを導入するよりは安上がりです。

 

少々話が脱線しましたが、ITシステム導入は、単純化された作業がまだ手作業に頼っているものに関しては効果があります。

しかし、それ以外の部分での生産性向上・時短・残業時間の削減を図るのであれば、システム化は何ら効果を発揮せず高い買い物で終わってしまいます。

これは私がIT業界出身者だからこそ言えることです。

 

では、IT導入を薦めるコンサルタントが改善率が低いかと言えば、その人たちは作業効率が悪い原因を「個人の生産性の低さ」にしか見い出してないからです。

私のセミナーに参加された方はおわかりになっていると思いますが、作業効率の悪さは個人の問題はあまり関係なく、それ以外の要因がとても強いからです。

それはシステムを導入しても解決できない問題だからです。

 

一つだけヒントを言います。

例えば、同じ仕事をしているAくんとBくんがいて、Aくんは3時間で終わることができるのにBくんは5時間かかったとします。

当然、会社としてはAくんが3時間で終わる仕事をBくんは5時間かかっている訳なので、Bくんに業務指導を行います。

この業務指導はシステムではできないから、ということです。

 

なんだ、そういうことか、といえば簡単な話ですが、会社の中には人間が絡む要素がとても大きく存在します。

その要素があまりにも大きくて、システム”ごとき”では太刀打ちできないのです。

残念ながら、今の日本企業では、儲け優先しすぎて、その人間が絡む問題を解決しない(できない)会社がたくさん存在しています。