夜間電気の強制終了をすれば残業は減る

長時間残業を防止するために、PCサーバー以外オフィスの電気を強制終了する取り組みがあります。

確かに電気を落とされたら仕事を続ける訳にはいかないので、再点灯できない限り社員は帰るしかないですね。

でも、このやり方では本当に仕事をする必要がある社員にとっては迷惑な話。

きっと、平日にこなせなかったぶんの仕事は休日出勤するか、自宅にお持ち帰りで仕事をしていることでしょう。

 

この対策をしたところで、生活残業をしている社員、または帰りづらい社員にとっては有効ですが

残業をしなければならない社員にとっては何の解決にもなりません。

この手法を取り入れている経営コンサルタントの会社もあり、残業時間が減って自慢しているようですが、

電気の強制終了くらいで残業時間が減るのなら、その会社はよほど帰りづらかった社風なのでしょう。

 

5Sを実行すれば業務改善する

5Sとは何か?をまず整理します。

整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字を取って5Sと言い、職場の改善(主に環境改善)の取り組むべき項目を指します。

 

整理されたオフィス、清掃が行き届いたトイレ、お客様の出入りのたびに社員が元気よく挨拶する。

社員もお客様も気持ちよくなります。毎日働く職場ですから、とても重要なことです。 

 

確かに5Sの項目は大事です。5Sができていない会社も数多くありますので、実行したほうがいいです。

でも、5Sだけやっていれば業務が円滑に進む訳ではありません。

実際、5Sだけはできているが、それしかできていない会社も見てきました。その会社は社内が混乱してました。

 

そもそも、お客様が出入りしない工場の人たちに挨拶を強要してどないすんねん、と言いたいです。

幹部の方が朝礼のたびに「まずは、挨拶から!」と注意するのですが、

いい歳したおっさん・おばさんに対して挨拶をするように言っている構図が小学校のように見えてなりません。

 

5Sは大事ですが、それさえやれば問題は解決する訳ではありません。これはISO取得の会社も同様です。

 

業務改善本の通りに実行すれば業務改善する

 一般の書店に出回っている業務改善本は、ほぼどの会社にも通用するノウハウしか書かれていません。

しかも、改善対象のほとんどが平社員向けのノウハウばかりです。

残業・作業効率化・生産性向上の問題は平社員の仕事っぷりに原因があるだけではなく、それ以外にもっと大きな問題があるのです。

その問題とは、取引先との力関係、マネジメントできる管理職の不在、会社の運営方法などです。

それらは全て社員個々のスキルとは全く無関係の問題です。

業務改善本は、それらの問題点に着目していない視点で書かれているため、実際に本の通りに実行してみてもほとんど改善されません。

 

まとめ:誤解だらけの労務管理の世界

社内がうまく回っていない会社では「社内がどう動いているか、誰もわからない」という事態に陥っていることがほとんどです。

結果、業務改善を図ろうとしても、何から手を付けてよいのかわからず問題が先送りされてしまっています。

これは、業務改善本の書き手から実際の現場の社員まで、「問題の原因が社員の要領の悪さか作業量が多過ぎるのか」しかフォーカスしていないために本当の問題までたどり着けないのです。

改善を指導する立場にある本の書き手ですらフォーカスを見誤っている訳ですので、これではいつまでたっても日本企業の生産性が上がるはずがありません。

まして、指導する側のコンサルタントや社労士などの専門家も、本当に効果が出る労務管理手法を学んでいません。

 

これは、労務管理または管理部門というものが、非生産分野(部門)ということで、営業・販売部門と比べて低い価値で扱われていることにあります。

低い価値で扱われているため、指導する専門家も研究不足、指導を受ける企業側も予算を入れない、ということで

効果の出ないノウハウが未だに金科玉条のごとく未だに使われているのです。